知り合いのライターさんの話

知り合いのライターさんの話です。

彼女はもうすぐ還暦。80代のお母さんと二人暮らしをしています。自分は外で働き、お母さんは家事を担当するという役割分担をすることで、二人の関係性は上手くいっていました。それが、ある頃を境に喧嘩が絶えなくなってしまったそうです。

やがて、ほとんどの場合が「言ったじゃないの!」「聞いてない!」というバトルであることに気づいた彼女は、そーいえばテレビの音が大きすぎること、ピンポンが鳴っているのに気づかないことなどに思い至り、お母さんの耳が遠くなっているのだと確信したと。

ところがここからが大変で……。お母さんに補聴器を勧めたところ、「私の耳はちゃんと聞こえてます。失礼なこと言わないで!」と完全拒否されてしまったのだとか。

そこで妹さんにも援護射撃を頼み、旅行計画の楽しい話をしてお母さんがご機嫌なタイミングで補聴器の話をしてみたり、パンフレットを取り寄せて「補聴器ってこんなに進化してるんだね〜」と持ち掛けるなど、あの手この手でお母さんをやっとこさっとこ病院の補聴器科へ連れていくことに成功したそうです。