日常生活で起こる人間関係のモヤモヤ。なるべくスッキリさせたいというのが人の性ですが、そう簡単に解決できるものばかりではありません。一方「そんなモヤモヤを払しょくする方法は、『倫理』の授業に登場する過去の偉人たちがすでに示している!」と、中高一貫校で社会科講師を務めるオギリマサホさんは言います。たとえば現在、同じような不祥事を起こした芸能人でもすぐ復帰する人、いつまでも復帰できない人がいることに、どこかモヤモヤ。思想家・韓非子が出した解決策とは?
〈Question〉
いい人、悪い人の基準って?
ワルなのになんだか許せちゃうのはどうしてですか?
31歳の主婦です。
芸能人を見ていると、おんなじような不祥事を起こしても、すんなり復帰している人とそうでない人がいるように思います。
中学生の時は、たばこを吸ったり、校内で不純異性交遊をしている同級生を「悪い人」と思っていた時期があるのですが、「決まりを守らない人、風紀を乱す人」と「人格的にいい、悪い」は、別のレイヤーの話かもと、ある時期から思うようになりました。
思い返してみると、むしろ周りから「ワル」と呼ばれていた友人の方が、さりげない気遣いを見せてくれたりと優しい面がありました。いい人、悪い人、の基準って何ですか? 自分に実害があるかないか、の他に何か基準ってあるんでしょうか?
「なんだか許せちゃう」のは、「愛嬌」「愛されキャラ」と関係があるのでしょうか?
真面目で品行方正なのになぜか好かれない人もいます。誰にも害を与えていないのに、悪さをする人の方がその人より好かれていたりするのも、なんだか不思議です。