(写真提供:Photo AC)
要介護状態の長兄と同居している山口恵以子さん。才気溢れていた長兄は今や満身創痍、そのケアに日々頭を悩ませる。思わぬタイミングで助けてくれた次兄の変化にも驚きつつ――

2000年に父が亡くなって母と長兄との三人暮らしになったが、2019年には母が亡くなり、以来兄と二人暮らしになった。

兄は1947(昭和22)年生まれ、9月で75歳になる。満身創痍だ。2017年の6月と12月、翌年の10月と、短期間で三回脳梗塞を発症した。後遺症で短期記憶が壊滅的にダメになり、呂律が怪しくなり、歩行も不自由になった。60代から糖尿病を患っていたが、合併症で腎不全となり、昨年4月から人工透析になった。人工透析患者は身体障害者1級である。

ついでに言うと、要介護2だったが、今年に入ってから認知症が進み、 訪問医さんとケアマネジャーさんが介護度の見直しを申請してくれたので、7月に要介護4に認定された。

さらに付け加えると、4月に家の前で転倒して大腿骨を骨折し、手術を経て現在リハビリ病院に入院中(7月に退院予定)。

正直、3年前に母を見送ったとき、これで介護の手間が減って、少しは楽になるだろうと思っていた。ところがどっこい、それまで以上の介護問題に翻弄されることになってしまった。