100年を生きる時代、「認知症」と診断されても落ち込む必要はまったくないとのことでーー(写真提供:Photo AC)
人生100年時代、それは同時に、脳の老化によって生じる「認知症」に誰がなっても不思議ではない時代に突入したと言えます。医師で、健康にまつわる本を多く手掛けている和田秀樹さんは「85歳を過ぎた人の脳を見れば、全員に認知症の変化が起きており、誰もが 《フツーに》認知症になりえる」と言います。そのため、認知症だと診断されても落ち込む必要はまったくないとのことで――。

ボケたら人生終わり?

認知症は、独特の怖さがある病気です。

自分で自分のことがわからなくなったり、大切な伴侶や家族のことも忘れたりしてしまう。それまで認識していた社会や世界さえも消えていくからです。

自分で自分のことがわからなくなる。そんなことだけを考えても、恐怖を感じずにはいられません。

また、認知症は「徘徊老人」「暴走老人」などの悪いイメージもあります。認知症になると家族など周囲の人に多大な迷惑をかけたり、あるいは家に閉じこめられたりすると想像する人もいます。「ボケたら人生終わりだ」と思っている人も多いのではないでしょうか。