「凄腕のプロ集団」Studio Harcourt Paris

これが、私が体験したStudio Harcourt Parisでの撮影だ。始まるとそれはあっという間で、疲れを感じる暇もなかった。緊張した表情がほぐれていくように、カメラマンはあらゆる工夫をしてくれる。プロのモデルではない普通の人々を沢山撮影して得たノウハウなのだろう。写真に慣れていない人でも、彼らに任せればよいものが撮れるに違いない。そのくらいの「凄腕のプロ集団」がStudio Harcourt Parisなのだ。

今回、少し贅沢な金額を払ってこの撮影を決めた私だが、この上ない満足を覚え、支払った金額は少しも高くないと感じた。さらに日本人として初めて、過去にここで撮影したアーティストたちに交じり、壁にサインさせていただいた。夢見る気分になれ、今までの色んな努力が報われた思いだった。

撮影スタッフの皆さんと ©Antoine Poupel

でも夢はそれで終わらない。数日後に送られてきた「コンタクト・シート」を見て私は、「魔法はまだ続いている」と知る。今まで撮影されたどの写真にも見たことのない、ちょっとゾッとするような大人の魅力をたたえた「イイ女」(笑!)が写っていた。

若さ、好感度や欠陥のなさを誇張する日本の写真とは本質的に違う。私のある種の強情さや、男の人にひるまれてしまう強さがちゃんと写し取られ、更に、自分を超えた品格や、威厳のようなものさえ加えられている。