生活に一人前に参加しているという自足感

料理もその点、総合的判断と重層的配慮が必要な作業だという点で、最高の認知症予防法だということになってきた。

1966年撮影。谷崎潤一郎賞授賞式会場で。本社写真部

もやしのひげ根でも、インゲンまめの筋でも、二人で取るとなぜか半分以下の時間でできる。三人で取れば、四分の一くらいの時間で作業は終わってしまう。

家族で同じ作業をほんの数分間する、その間にくだらない会話をする、ということの効果は実に大きい。

老人からは孤立感を取り除き、自分も生活に一人前に参加しているという自足感を与える。