成長した結果どうなるのか

メッセージを読み終え、「入院中は、本当に身体がしんどかったはずだ。そんななかで、よく死の覚悟をして大事な人たちに感謝の言葉を残せたものだ」と感心しました。

ご主人からは、奥さんはもともと怖がりで、痛みが人一倍苦手だったこと。でも病気と闘っているうちに、いつのまにか強くなっていったこと。家に帰ってからは一度もつらい、痛いという言葉を聞かなかったことを教えてもらいました。

ご主人は涙を浮かべながら「妻の笑顔しか目に浮かびません」と言って、奥さんが残されたメールを支えにこれからを生きていきますとおっしゃり、病院をあとにされました。

心的外傷後成長は、心に大きな傷が残るような過酷な体験をした後でも、それを乗り越えて精神的に成長していくこと、と述べました。では、成長した結果どうなるのでしょうか。

「他者との深いつながりを感じられるようになる」

「新たな自分の可能性に気づく」

「人間的な強さが得られる」

「人生の新たな意味に気づく」

――といったこころの成長が得られると言われています。

心に大きな傷が残るような過酷な体験によりこころの成長が得られる(写真提供:Photo AC)