たくさんの愛を感じた毎日
公演が始まり千秋楽の約10日前くらいから、退団者のすべてが白になります。
これは宝塚の伝統の1つで、退団する者を純白な状態で送り出すというものです。
化粧前から楽屋着からウォーミングアップ着から身の回りの全てが白に。
仲間たちが白で飾ってくれます。
数多くの退団者を見送ってきた者としては、いよいよ自分がされる側になったんだと、
真っ白の状態になった自分をみて実感。
私の場合、退団者だからというのが嫌で、なるべくいつも通りに過ごしていたのですが、
真っ白になるとさすがに、あぁあと数日でこの舞台とおさらばなんだと、思い始めました。
当たり前のように立ってきた舞台が、日常ではなくなる。
そんな寂しさはあるものの、
幸せだなぁと何度も何度も思ったり、幸せすぎてため息が出たり、
今まで見送ってきた人達が口を揃えて言うように、
本当にたくさんの愛を感じた毎日でした。
退団者の為にたくさんの時間を使って、全力で盛大に送り出してくれる仲間達。
ファンの方達。
先生方やスタッフさん達。
他の組の生徒や、同期やOG達…。