今までの当たり前に感謝する日々

劇団から公式に発表され、
ファンの皆様に集合日の日にち指定がされた「退団の白い御挨拶状」が届けられた日、
私は晴れて退団者となりました。

退団者がまずする事は、
集合日に組のみんなの前で挨拶をし、
先生方、事務所の皆様、舞台関係のスタッフさん達に、
「今までお世話になりました。最後までよろしくお願いします」というご挨拶。
その後稽古はいつも通りに進みます。
退団者だから稽古も特別などという事はなく、通常運転です。

初日に向けて稽古を重ねていく日々がいつも通り流れていく中、
今まで当たり前と思ってきた毎日を、「これで最後なんだ」と感じる瞬間もしばしば。
稽古最終日とか、舞台稽古とか、オーケストラと合わせるオケ合わせとか、衣装合わせとか、事あるごとに、これはもう一生ないんだなぁと思ったり…。
その度に今までの「当たり前」に、改めて感謝する日々が続きました。

ファンの方達が見送ってくれる日々にも、それは強く感じました。
稽古最終日の入り待ちや、出待ち。
日ごとに増える手紙の数。
初日の入り待ち出待ち。
皆さんの想いが日に日に大きくなっていくのを肌で感じていました。