相原さんの処方箋

(撮影=相原正明さん)

〔 処方箋 〕

どんなにダイナミックで大きな自然でも、比較対照になる被写体がなければわかりづらい。そのためスケール感の出せるものを探す。

海だったら船、山だったら木などである。この作品は、たまたま雲の切れ間から見えた田んぼだ。特に田んぼのディテールがわかるからこそ、この雲海の巨大さがわかる。

小さいポイントではあるが、それがなおさら対照の大きさを際立たせて画面の中で主張できるのだ。

光は半逆光あるいは斜光を組み合わせると陰影が強くなり立体感は増す。

この作品では、斜光で田んぼが輝いているのを効果的に使った。アンセル・アダムスの「ヘルナンデスの月の出」でも、残照に浮かぶ墓標を使い効果的にスケール感を出していた。大きさを見せるためには、色は強い色よりもモノトーンに近い方がポイントになるものは効果的に生きてくると思う。

自然の中の大きな被写体には、対照となる小さな被写体を見つけて欲しい。

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「猫様と4人の下僕たち」写真展

期間 2月17日(金)~3月1日(水)open 11:00~19:00
入場 無料
会場  WONDER PHOTO SHOP


富士フイルムフォトサロン4か所を巡回する写真展を開催

相原正明 写真展 On The Earth
~超大陸 オーストラリア~

富士フイルムフォトサロン 大阪 公募写真展

会期・会場

富士フイルムフォトサロン 大阪
2023年3月17日(金)〜3月23日(木)
開館時間 10:00~19:00 (最終日は14:00まで/入館は終了10分前)
〒541-0053
大阪市中央区本町2-5-7 メットライフ本町スクエア (旧 大阪丸紅ビル) 1F
TEL 06-6205-8000 (受付時間:平日10:00~18:00)


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★相原正明フォトエッセイ テーマ「水」|from OITA 大分を巡る|koji note[三和酒類株式会社] (sanwa-shurui.co.jp)