お金を貯めている人は部屋は片付いている

もう一つ、家計相談で見えてきたことが、「お金を貯めている人は部屋が片付いている」という点でした。一見関係ないように思えますが、たとえば家計診断に必要な保険の証券や住宅ローンの返済計画表といった書類も、片付けの習慣が身についている人は、お願いするとすぐに出してきてくださる。逆に、「ここにあったはずだけど……」と慌てて探すような人は、家計状況を見ても本人が気づいていない無駄な支出が多いのです。

片付いた家では、何がどこにあるのか、何が足りないのかを常に把握しています。収納がぱんぱんで奥に入れたものを忘れてしまい、ストックがあるのに買い足してしまったり、賞味期限切れにしてしまったりするのも、片付けが苦手な人にはよくある失敗ではないでしょうか。

また、クローゼットから似たような服が何枚も出てきたりすることも。それを「もったいないから」と取っておいても、節約にはなりません。もう着ないと思うものは処分する。そうすれば、本当に今の自分に似合うもの、好きなものが見えてきます。そうして一つの持ち物を大切に使うと、漫然と買い物をすることも減り、自然と節約につながっていくのです。

お金を貯めるにはお金を使わないこと。とはいえ、「あれもダメ、これもダメ」と我慢ばかりしていては、暮らしにうるおいがなくなってしまいます。ダイエットと同じく節約も無理をし過ぎると、リバウンドで元の木阿弥になる危険が。