精神科を利用することも大切

もし、まったくやる気が起きない、夜中に何度も目を覚ましてしまう、食欲がなく食べられないといった症状が思い当たる場合は、精神科を受診してみてください。

日本では、風邪を引くとすぐに近所のクリニックに行く人が多いのに、心の不調についてはなかなか医療機関を受診しません。精神科を利用することに抵抗感が強いようです。

その理由として、心の不調は自分の精神が弱いからと考える風潮があると思われますが、大きな誤解です。前述したように、人は誰でもうつ病になる可能性がありますし、最悪の場合死につながる病気でもあります。

うつ病で大切なのは早期発見と早期治療です。うつ症状を放置すると何もできない無気力状態に陥り、認知症を併発するおそれもあります。高齢者は、もっと気軽に精神科医に相談してほしいと思います。