変わるのは「マインド」だけではない

購入した材料が高価だったりして、まるまる手放すのは難しいという方もいらっしゃるでしょう。つい、このまま放置しておいて、いつか「家族へ引き継ぎたい」などと考えがちです。

片づけ講座受講生の所有している布など(写真:著者)

しかしお子さんなどの身内に趣味のものを引き継ぐのは現実として、なかなか難しいもの。趣味というものは、親子だろうと兄妹だろうと、同じとは限らないからです。

なので、誰かに譲るのであれば、同じ趣味の方がいなかったかどうかなどを考えてみて、そうした相手に引き継ぐことを考えてみるのがよいかもしれません。

一方、年月とともに変わるのは「マインド」だけではありません。

以前、50代後半の方のお宅に片づけサポートで伺ったときのこと。押し入れの奥から、年季の入った紙袋が出てきました。中には手芸用の生地がどっさり。

「これ、私が買ったのかしら…。まったく覚えてない!」とのことで、年月とともに存在そのものを忘れてしまったのでしょう。長年保管していたせいで、いつの間にかシミができていた生地も。

結局、すべて手放すことになりましたが、モノのほうも、保管している間に変わってしまったり、劣化してしまうものなのです。ですので、いつまでも放置し、みて見ぬふりをするのではなく、大掃除などのタイミングで定期的に確認することが大切だと言えるでしょう。