「ちぢみほうれん草と豚肉の常夜蒸し」
NHK『あさイチ』で「料理酒鍋」が紹介されて話題になりました。だしいらず、体もあったまるといいところだらけ。栄養士でありフードコーディネーターでもある藤岡操さんが「食堂のおかみ」になりきって提案するレシピ連載。大胆にも、この店のお品書きは「酒蒸し」1本! といっても、具材がや調味料が変われば趣も変わる魔法のレシピ。蒸し器がなくても、フライパンと日本酒や料理酒さえあれば誰でもできるメニューの数々です。第7回は「ちぢみほうれん草と豚肉の常夜蒸し」です。

本日のメニュー
「ちぢみほうれん草と豚肉の常夜蒸し」

「常夜蒸し」とは、常夜鍋の酒蒸し版で、私が勝手に名付けました。

初めて常夜鍋を食べたのは30歳を過ぎてから。具はほうれん草と豚肉だけ。水とたっぷりの酒で煮るだけの水炊きのような鍋だけれど、お酒の効果か体がポカポカに。

甘味、旨味、ふくよかな香り……なんて大人の鍋なんだ! 酒の力を思い知らされ、わが家の料理酒使用量は急増、酒蒸しにもどっぷりハマったのです。

ちなみに、料理酒は飲酒用の日本酒と区別するために塩を加えているものもあります。「なりっち食堂」では、塩分調整に迷わずに済むよう、食塩ゼロの料理酒を使用。食塩入りの日本酒を使う場合は、味付けの塩分を少し減らすなどして調整してください。

物価上昇で色々なものが値上がりしているので、ドキドキしながら買い出しに行きましたが、嬉しいことにちぢみほうれん草は1袋100円! 通常のほうれん草より甘味が強く、アクも少ないから酒蒸しにぴったり。免疫力アップを助けてくれるカロテン、不足しがちな鉄やビタミンC、代謝を上げるビタミンB群も豊富。旬の今、食べなきゃ損ですよ!

それでは、いざ、酒蒸し。