芸能界では「営業の一環」

先日、ある情報番組を見ていたら、今年、いわゆる義理チョコを贈ろうと考えている人は3割程度だというアンケートを紹介していました。そのアンケートでダントツだったのは「自分用に買う」。ショコラティエとか、ショコラトリーと呼ばれる路面店での行列や、国内外の有名チョコが並ぶ百貨店の催事などに殺到している女性は、自分のために買っているのですね。

そういえば、今年、『GODIVA』のバレンタインにまつわるCMに出演しているのは広末涼子さんでした。家族でバレンタインデーを楽しむことを提案するもので、『GODIVA』の路面店のショーウィンドウに貼られたポスターも広末涼子さんであるというのを見て、さらに、世の中の変化が感じ取れました。

GODIVAでもっとも安価な2粒入りチョコ。 これでも大量に買えば高額になります(写真提供◎山田さん)

でも、芸能界のバレンタイン事情は昔とちっとも変っていません。一言で言うならば、バレンタインデーに、男性スタッフや共演者らにチョコを渡すのは、「営業の一環」。そう、お仕事なのです。

まずは、チョコレートのCMに出ている女性タレントさんたちです。それがリーズナブルな板チョコであったとしても、彼女たちは、それを配りまくります。スポンサーさんが付いているので、バレンタイン用に、一般の人たちは見たことがない専用ボックスに入っていたり、ラッピングがされていたり。そこには、CMカットの写真にコピーまで記された《カード》付きです。

これが大量に入った大きな紙袋を抱えたマネジャーさんが後ろに付いて、仕事場でチョコを配る女性タレントの姿は、昨夜見た、『罠の戦争』(カンテレ・フジテレビ系)で選挙運動をしていた「鷲津享」こと草なぎ剛さんと、彼を支える選挙スタッフにも似ていました。もっとも選挙の場合は賄賂とみなされてしまいますが……。