とにかく災害の大敵は「忘れる」

いずれにせよ、注意点としては、定期的に賞味期限を確認することです。しまったまま忘れてしまって、いざという時に食べられない…それほど残念なことはありません。

かくいう私も、いくつかの非常食を賞味期限切れにした経験がありますが、その時は、押し入れの奥深くへしまっていたのが悪かったと感じています。

今はすぐに取り出せる玄関に置きながら、東日本大震災が起きた3月11日、9月1日の防災の日を、それぞれ「確認する日」としてルーティン化しています。

なお、食品の備蓄は、自宅療養をする際にも有効ということを、コロナやインフルエンザの流行時に痛感しましたが、とにかく管理できる量・場所に置いて「忘れる」ことなく消費期限切れを避ける、ということを念頭に置いていただければ宜しいかと思います。

片づけ講座の受講生の中には、「ものを増やしたくない」という観点から、備蓄をしていない、という声も聞こえましたが、はじめにお伝えした通り、その時がくると想定していないような事態が起こりえます。

自分や家族を守るため、片付かないものであっても、ある程度の備蓄はやっぱり必要。それが片づけのプロである私の見解です。

災害は忘れたころにやってくる――。

仙台に住んでいると、毎年のように震度5クラスの地震が起きています。そして、そんな頻度で起きていても震災の記憶を「忘れ」ていくと感じています。この記事が、災害の備えを見直すきっかけになると幸いです。