校則の意味を疑ってみたことはあるのか

教師に希望など抱いたことすらなかった。
役職が与えられれば説教を垂れ、機嫌次第で怒鳴ってもとがめられない立場につけるのだ。
実際は人格的に驚くほど未熟。取り繕うとも透けて見える。年齢と人格は比例しない、そんなこと子どもでもわかった。

教師というだけで無条件に従い、慕う他の生徒が信じられなかった。

『死にそうだけど生きてます』(著:ヒオカ/CCCメディアハウス)

山ほどある校則も、抵触する生徒にはやたら大きく出るくせに、その校則を破ってはいけない正当な理由を説明できている人を見たことがなかった。
「中学生らしくない」
「地域の人も見ている」
「派手な色は雰囲気が乱れる」

どれも曖昧で、こじつけに思えた。
規則を作って縛りたいだけだろう。
~らしいってどの基準なんだろう。
実際に服装規定を破ったところで何が起きるというのか。
一度でも校則の意味を疑ってみたことはあるのか。

頭の中はいつも疑問だらけだった。
ちなみにフリースクールでは服装は自由、メイクをしたりアクセサリーを付けた中学生がたくさんいたが、みな仲良く平和だった。
ボタンを全部止めて、メイクもせずかばんや靴も質素なものを着用している中学校は荒れに荒れていた。服装は整っていても、心は乱れまくるし人を平気で踏みつける。