森口博子×花村玉枝　シングルで子ども4人を育てた母と対談「17歳で上京後、仕事がなく泣いて電話。『3年はがんばりなさい！』ママの言葉に励まされて」

母親である花村玉枝さん（右）の79歳の誕生日を祝う、森口博子さん（左）（写真提供：森口博子さん、花村玉枝さん）

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市場で買い出しするわけ

博子　ママはいま86歳。コンサートや舞台、ドラマがあるときはいつも、福岡から東京に来てサポートしてくれてるよね。ここ数年はコロナの様子を見ながらだったけど。

玉枝　娘を応援するのは、私の生きがいのひとつですからね。

博子　今日は「おひとりさま」の特集なんだって。私は四人姉妹の四女で、独身。末っ子気質というのか、どちらかと言うと不器用だし。誇れることと言えば、「いただいた仕事はとことんやります。毎回がプレゼン気分」というガッツかな。

私が8歳の頃にママは40歳で離婚して、それからずっと女手ひとつで大変だったよね。娘たちが巣立ったあと寂しいと思うことはなかった？

玉枝　博美（博子さんの本名）が17歳で上京したあとは、心配で泣いてたけど、その数ヵ月後には地元でスナックを開いて忙しくしていたから、泣く暇なんてなかったわね。いまは福岡のマンションにひとり住まいだけど、身のまわりのことはぜんぶ自分でしているのよ。

博子　ママは何でもひとりでこなしちゃう。東京に来るときは、いつも大荷物だし……！？

玉枝　朝、福岡の市場でとびきり新鮮な魚や食材を買って飛行機に乗るの。重いから宅配便で送ればいいのだけど、買ったその日に料理して出したいから。