初めて行ったディスコでダンスに目覚めた

もともと15歳のときにダンスの面白さを知ってから、61歳の今もずっとやり続けています。中学生の頃は、ギターを覚えてバンドを組んでいたこともありましたが、一方でスポーツも好きで。当時は激しいスポーツがやりたくて、ラグビー部に入っていたんですよね。だから、まったくダンスに縁がなかったんですが、高校時代に友達と初めて行ったディスコが本当に楽しくて、ダンスに目覚めてしまったんです。

ディスコでは、フロアの真ん中でちょっとうまい人が踊ると、人が集まってサークルになって、まるで踊っている人がスターのように見えた。その光景を見て「あんな風になりたい」と思ったんです。「芸能人」ではなく「輪の中で踊っている人」に。その日を境に、学校の休み時間にはみんなでダンスの練習をして、休みの日にはみんなでディスコに行って。そのうち、地元にもディスコがあることがわかったので、ひとりで行って朝に帰ってきてという生活になっていきました。

踊ること、体を動かすことが好きだったから、スポーツのようなかんじでストイックにダンスをするためだけにディスコに通っていましたね。未成年だからお酒も飲めませんし。そうしていくうちにいろいろと踊れるようになってくると、さらにダンスにハマっていきました。自然とラグビーより、ダンスが中心の生活になっていって。だんだん地元のディスコの仲間が増えてくると、今度はその仲間と歌舞伎町のディスコに行くようになるわけです。昔から社交的なほうだったので、友達はいっぱいできましたね。

歌舞伎町のディスコにしょっちゅう行くようになると、次は同い年のいとこを連れて行くようにもなって。そうすると歌舞伎町のディスコの人たちと仲良くなって、また今度はひとりでディスコに行けるようになって、ひとりで行くようになると、そこに仲間がたくさんできていきました。気づくと、高校2年生ぐらいのときは、もう歌舞伎町のディスコに入り浸りになっていましたね。

歌舞伎町のディスコに高校2年生ぐらいのときには入り浸りに(撮影=中島正晶)