わからないことは考えなくていい
とにかく、関係なくしていれば、相手に危害やら被害を与えなくて済む。私は一生に数人、それとなく付き合いを断った人がいたが、その人たちは、決して悪人ではなかった。
ただ会話を交わすと、私が言ったことを平気で間違って、と言うより、むしろ正反対の意味に書く人だったから恐れをなしたのである。
それは純粋に聴力が悪かったのか、それとも日本語の理解力に問題のある人だったのか、私のしゃべり方が悪かったのか、いずれかだ。
わからないことは考えなくていいのである。そう思いついた時、それは中年のどの時期からそうなったのか、私には覚えがないが、これが私の救いであった。