解説

今回の問いには、多様な理由が考えられます。今回は、その中でも3つの考えを紹介します。

(1)歴史的背景

まずは、歴史から紐解いて考えてみましょう。そもそも東京って、20世紀の間に、2回ほど建物がほとんどなくなるくらいの大きな出来事が起こったのですが、知っていますか?

1923年の関東大震災と、第二次世界大戦の時の東京大空襲です。

関東大震災は、死者・行方不明者の数は10万人を超え、日本の自然災害史上最悪と考えられています。

また東京大空襲は、東京が一面焼け野原になるような出来事だったと言われています。そんな出来事があって、その後に東京タワーというのは作られているんですよね。

アメリカ合衆国や他の国の首都では、建物がこんなに一挙になくなるような出来事って起こっていません。それも、近年で2回も経験している国は日本だけと言っていいと思います。

だからこそ、日本人は「建物が倒壊する」ということに対して、あまり恐怖感を抱いておらず、「ああ、またか」くらいの考え方なわけです。