蒔いた種を自分で刈り取れない人もいる

でも世の中には、自分が蒔いたのに自分で刈り取れない人、自己責任を放棄して平気な顔をしている人間も少なくないようです。

「この企画が失敗したのは、取引先の担当者の段取りが悪かったからだ」
「こんなに少ない予算なら、できなくて当然だろ」
「オレはマズいと思ったのに、アイツが『大丈夫』って言うから―」

仕事に限ったことではありませんが、自分にも問題があるのに、何だかんだと理由をつけて他者に責任転嫁し、責任逃れをしようとする「誰かのせいにする人」は、どの世界にもいるものです。

自分の責任を認めてしまえば、自分がマイナス評価され、不利益をこうむる。だから小狡く立ち回って、自分に向くはずの責任の矛先を誰かに向けようとするわけです。

誰かのせいにして責任転嫁するということは、当人は「自分に責任がある」ことを重々わかっているのです。

にもかかわらず「あの人が悪い」「環境が悪い」「社会が悪い」と誰かのせいにして自分の正当性を主張するのは、「本当は自分が悪い」という自分の罪悪感をごまかそうとする行為でもあるのです。