映像やテーマによって「匹」と「頭」を使い分けることも
「匹」か「頭」かは、放送現場が悩む助数詞の一つです。
映像や伝えるテーマなどによっても使い分けが必要になることがあります。
例えば、親子が一緒の場合、親は「頭」、子は「匹」だとわかりにくいため、親に合わせて子どもも「頭」を使うという判断もあるでしょう。
一方、子どものパンダの、あのコロコロとした愛らしい様子を伝えるような番組などでは「匹」が合いそうです。
場合によって「匹」か「頭」か数え方を迷うパンダですが、2021年に生まれた双子がすくすく育つとともに、新型コロナウイルスの状況が落ち着いて、誰もが安心して見に行けるようになってほしいものです。
(高橋徹)
※本稿は、『NHKが悩む日本語 放送現場でよくある ことばの疑問』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。
『NHKが悩む日本語 放送現場でよくある ことばの疑問』(著:NHK放送文化研究所/幻冬舎)
放送にまつわる調査研究機関であるNHK放送文化研究所。
その中の「用語班」という部署では、全国のNHK放送局からのことばの電話相談に答えている。本書ではその名回答を厳選して掲載。
大勢の人にいちばん伝わりやすい日本語がわかるとともに、放送現場の裏側にある、ことば選びの苦悩がしのばれる一冊。