来場所の3関脇の大関争奪合戦が楽しみだ

新関脇・若元春は、霧馬山の次に大関昇進だと思っていたが、ド迫力の大栄翔に負けた。

大栄翔は、全力前進突き押しをしても、土俵際で相手によけられて白星を逃してきた。先場所は本割でも決定戦でも霧馬山に突き落とされた。大栄翔のために追手風部屋をあげて「土俵際対策研究会」を開いた方が良いと真剣に思っていたが、その必要がなくなった。大栄翔は突き押しを止めずに若元春の押しをかわす動きについていき、最後は突き倒して土俵下に転がした。大栄翔と若元春は同じく10勝5敗となった。

大関への昇進ラインは3場所連続33勝なので、来場所の3関脇の大関争奪合戦が楽しみだ。

だが、大関になるだけでなく、その地位を継続するか、横綱になってもらわないと大相撲ファンとして困る。
千秋楽には、小結・正代と前頭6枚目・御嶽海の元大関同士の対戦が組まれた。御嶽海が正代を押し出して9勝6敗となった。正代は6勝9敗で、小結の地位を降りることになる。   
今場所、元大関の前頭14枚目・朝乃山のことを、「この人には幕内が似合う」と言った解説者がいて同感だった。私は、その風貌から「正代には三役以上が似合う」と思っているのだが…。

元大関といえば、今場所6日目に十両5枚目・栃ノ心(春日野部屋、35歳)が、左肩の負傷がきっかけで17年の土俵人生を終える引退を発表した。ジョージア出身だが、私は昔の日本人力士のようだと思っていた。「栃ノ心」という四股名が、春日野部屋の偉大な横綱・栃錦の「心」を伝えるようで大好きだった。NHKテレビの9日目のゲストとして栃ノ心が出演した。引退会見後に、栃ノ心が感謝を込めて春日野親方(元関脇・栃乃和歌)に抱きつく姿が映り、美しい師弟愛に感動した。そして、同部屋の前頭12枚目・碧山が、栃ノ心のゲスト出演を知っていて、稽古をつけてもらった栃ノ心の前で自分が勝つことができたことに花道の奥で涙ぐんでいたことも伝えられ、さらに感動した。栃ノ心が好きな日本語が、バイバイの時に使われる「じゃねー」と知って驚いたが…。