「シーラカンス的差別主義者」と言われないために

心の中で思うことは自由です。よしんばこの流れに賛同できなくても、罵詈雑言(ばりぞうごん)めいた放言をすべきではありません。

それが時代の流れをつかむということでしょう。

それができないということは、議員としてのみならず、大人として社会人として失格だと思います。

我々アナウンサーは差別発言に関して厳しく教育されたものです。

口に出していいことといけないことを峻別(しゅんべつ)することは、大人として身につけるべき見識です。

女性蔑視が問題視されることは定着してきましたが、性的マイノリティに対する差別、あるいは男性蔑視も、多様性の時代に鑑みれば口にしてはいけないことだと分かるはずです。

「シーラカンス的差別主義者」と言われないために、残念ながら政治家の失言から学ぶ機会はまだまだありそうです。

※本稿は、『「老けない人」ほどよく喋る』(ワニブックスPLUS新書)の一部を再編集したものです。


「老けない人」ほどよく喋る』(著:南美希子/ワニブックスPLUS新書)

元テレビ朝日アナウンサーで、話し方のプロである著者が、老けないための話し方のコツを教えます。それらのコツを押さえて実践すれば、仲間も増え、あなたの世界が広がるはず。そして、それは残りの人生を様々な病という災厄から遠ざけるだけではなく、感動や気づきのある充実した日々にするはずです。