「若さ」とは健康な腸から生まれる

たとえば、フリーラジカルが体内に侵入すると、細胞の中心に入り込み、遺伝子コードを書き換えてしまう。これはがん細胞のもとになるものだが、このように遺伝子コードが書き換わってしまった細胞も、免疫があれば退治することができる。

さらに、腸の状態が悪いと、全身に悪影響が出る。わかりやすいところでは、便秘気味のときには吹き出物ができたり、肌がくすみやすくなったりするが、これは腸が毒素を排出しきれず、血液によって全身に運ばれてしまうからだ。

自分の腸の状態を知りたいと思ったら、まずは肌の状態をチェックするといいだろう。

肌はいわば「腸の鏡」というべきもので、肌にブツブツができていたり、キメが粗くなっていたり、毛穴が開いていたりしたら、腸も同じ状態にあるといえるのである。

反対に、キメが整って滑らかな肌であれば、腸の状態も良好であるという証拠だ。

腸が健康になれば、体に必要な栄養がぐんぐん吸収され、不要なものはしっかり排出できる。フリーラジカルから細胞を守り、炎症も抑えることができる。

腸の健康状態は、見た目を若く保つにも、体の健康を維持するにも、非常に大きな影響を与えているのである。

●腸を健康に保てば見た目も若くいられる
『50歳の分岐点――差がつく「思秋期」の過ごし方』(著:和田秀樹/大和書房)