『すごい危険な生きもの図鑑――生きるのに、みんな必死です。』より
たくさんの生きものが存在する中、生き残るために進化してきたその生態は多種多様。するどいツメやキバで攻撃するものや、毒を使う爬虫類、人間にとって脅威になるウイルスや菌を保有した動物…上野動物園園長を務め、現在は日本鳥類保護連盟会長の小宮輝之さんが、なぜキケンな武器を持っているのか、また、いざという時の対処法を解説。今回は、体内に侵入して襲ってくるアニサキス、ウイルスをもった蚊について紹介します。

日本でメジャーなのは「ヤブカ」

日本で「蚊」といえばヒトスジシマカ。「ヤブカ」とも呼ばれます。

春~秋にどんどん卵を産んで成虫になります。寒くなると成虫は死にますが、卵の状態で冬を越し、春になると「ボウフラ」と呼ばれる幼虫になり、羽化して活動を再開します。蚊がキケンだと言われる理由は、感染症をうつすから。

蚊によって感染が拡大するデング熱という感染症には、ワクチンも治療薬もありません。2~15日の潜伏期間をへて、発祥すると発熱、頭痛、眼の痛み、筋肉痛、湿疹などの症状があらわれます。

日本でも、2014年8月、海外でデング熱に感染した人が帰国し、ヒトスジシマカに刺されたことで感染が拡大。わずか2ヵ月で160人が感染しました。