「令和の怪物」と呼ばれる伯桜鵬
今場所を盛り上げたのは錦木。初日は霧島に不戦勝だったが2日目に横綱・照ノ富士に勝ち、3関脇も倒し11日目まで1敗で進み初優勝するのではないかと思った。12日目からの連敗が残念だった。
そして驚異の盛り上げ方をしたのは、「令和の怪物」と呼ばれる伯桜鵬。今年の初場所に幕下15枚目格付け出しでデビューしてから4場所目で幕内の千秋楽で優勝争いをしている。肩から胸にかけてのテーピングが必要なくなったら、どのくらい強いのだろうか?師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)が花道から見ている時は、より強そうに見える。
大相撲の「怪物」は平成にもいて、「平成の怪物」は武双山(現在の藤島親方)。平成12年初場所で初優勝し、春場所も好成績で場所後に大関になった。同年の夏場所後には「平成の新怪物」と呼ばれた雅山(現在の二子山親方)が大関に昇進。同年名古屋場所後には「怪物」ではなく「怪力」の魁皇(現在の浅香山親方)が大関に昇進した。1年のうちに3人の大関が誕生したわけである。
もし、伯桜鵬が今場所優勝していたら幕尻優勝となる。史上初の幕尻優勝は、平成12年春場所に幕尻まで落ちた貴闘力(元関脇)が果たしている。この時、貴闘力は32歳5ヵ月での初優勝だった。得意技は突き、押し、二丁投げで、気合いの入った相撲を取っていた。前頭6枚目・王鵬の父親である。