ダイニングテーブルの周りを何周も回るように
紛れもない「ばあちゃん犬」だが、食欲だけは、若いころと全く変わらなかった。16歳を過ぎてもドライフードも骨付きの肉もガンガン食べる。
お腹を壊すこともない。快食快便で消化器官は極めて丈夫だ。
その年のクリスマスには毎年食べるローストビーフをぺろりと食べ、みんなで元気に新年を迎えることができた。
その未来に変化が表れたのは、17歳を迎える年初め(16歳半を過ぎた頃)のことだった。
落ち着きなく、ダイニングテーブルの周りをトッコ、トッコとゆっくり何周も回るようになったのだ。多くは時計回転だが、時には反時計回りのこともある。
軽い認知症が出始めたのだと思った。早い犬だと12〜13歳から出始めるというから驚くことではない。
お部屋運動会は主に夜間繰り広げられ、昼間は平和な顔でピクリとも動かずすやすやと寝ている。
完全な昼夜逆転である。かかりつけの動物病院の先生に相談するとやはり認知機能が低下しているとのこと。認知機能を向上させるサプリメントをもらって様子を見ることにした。