妻は30年ぶりの社会人。長い間主婦でしたし、はじめのうちは同行してくれるだけでいいと考えていました。

ところが、今日みたいなインタビューを受ける際に、写真撮影が始まれば、マネジャーである妻の周りに人が集まってきて、「チェックお願いします」「今後の段取りどうします?」などと、仕事が始まっている。はじめは彼女に対応できるかハラハラしましたが、意外となんとかなるものですね(笑)。

現場で育てていただいていると言うのでしょうか。正直、まだまだ仕事相手の方にはやり取りもかなり素人っぽいと思われているかもしれません。しかしそこが逆に新鮮とみなさんに受け入れていただいているようで、今では交渉ごともすべて妻が担っています。

ただ、小さなケンカはしょっちゅうですね。妻はビジネスパートナーとして僕の仕事を細かくチェックし、ダメ出しもしっかりしてくれるんです。姿勢が悪い、髪形はもっとなんとかならないのか、インタビューであそこまで言う必要はないんじゃないか、などなど。会社の上司や、先輩アナウンサーから言われるとすんなり入ってくる言葉も、家族だとついムッとしてしまう。

でも、近くで何から何まで見て、率直に指摘してくれる存在がいるのはありがたいので、顔はムッとしていても、しっかり耳だけは傾けるようにしています。