ジム通いが逆効果の場合も

それを聞いて、炭水化物を多く食べてしまったときなど、私もしばらく行なっていたものの、股関節(こかんせつ)に違和感が出てきたため、休止しています。

どうやら、私には負荷が大きすぎたようですが、運動不足の人はしばらく試してみて、ご自身に合いそうでしたら取り入れてみてもいいと思います。

『5人の名医が実践する「ほどほど」健康術』(著:サライ編集室/小学館)

運動は、人と同じことをする必要はなく、自分の体の様子をみながら、長続きするものを選ぶのが一番です。

私は、スポーツジムの会員になったこともありますが、長続きしませんでした。クリニックの仕事が終わるのがだいたい夜7時頃ですから、それからジムに行ったのでは夕食時間が遅くなってしまいます。

夕食から就寝までの時間が短ければ消化にも悪いし、肥満の原因ともなるので、私の場合、ジム通いはかえって健康に逆効果だと気づいたのです。

そんな私が、ずっと続けているのが歩くこと。わざわざウォーキングタイムを取るのではなく、通勤を利用しています。

自宅からクリニックまで、歩いて片道15分。この往復30分で4000歩くらいになります。

加えて、休日には1万歩ほどの散歩をするようにしています。

さらに、寝る前の時間を利用して20〜30分間、筋肉トレーニングやストレッチをしています。

筋トレを行なうと、ホルモンの一種である「アイリシン」が分泌され、脳の海馬(かいば)という部位の萎縮(いしゅく)が抑えられることがわかっています。

つまり、認知症予防にも効果があるということです。