短い昼寝で睡眠不足を補う

中高年になると睡眠の質が落ちてきて、私も早朝に目が覚めそのまま眠れないことがあります。でも、気にしません。夜に眠れなければ、昼寝をすればいいのです。

実際に、私はクリニックの休憩時間によく昼寝をします。昼食を終えてから、診察室のソファで1時間弱くらい眠ると、頭がすっきりして午後の診察にも万全の体調で臨めます。

昼寝は、あまり長時間だとかえってだるさが出るので、短い時間でいいのです。机に突っ伏して、15分くらいうとうとするだけでも効果があります。

気の持ちようも大切です。患者さんを見ていても、前向きで明るい人のほうが治療成績もいいように感じています。

だから、何事にも自然体でくよくよせず、毎日を楽しく過ごすことも、私の健康法のひとつ。

そのためにも、病気は早期に発見すべく、全身のCT検査、胃と大腸の内視鏡検査、脳のMRI検査などの最先端検査を、毎年欠かさず受けています。

生きていれば、必ずなにかしらの病気にはかかります。病気になっても早期に見つけて治療すれば大きな手術もせずに楽に治せます。

自分の感覚に頼らず、日々の数値のチェックや定期的な検査を行なうことが大切です。

※本稿は、『5人の名医が実践する「ほどほど」健康術』(小学館)の一部を再編集したものです。


5人の名医が実践する「ほどほど」健康術』(著:サライ編集室/小学館)

医療の逼迫や健康意識の高まりによって、多忙を極める名医たち。自身の体調はもちろん、高い業務パフォーマンスを発揮するために、どんな「健康術」を実践しているのか。

共通するのは、時間もお金もかけず、無理なく負担なく「ほどほど」にできる方法を、長きにわたる「習慣」として、コツコツ実践していること。年齢や体力にかかわらず、多忙であっても「ムリ・ムダ・ムラ」なく続くストレスフリーな習慣を、図説を交え、わかりやすく実践的に紹介!