結婚しても財産は別々に

彼の両親もそうしていたので、私たちも結婚する前にある手続きを行いました。この手続きは公証人のところで行う法的なもので、結婚後はできません。

内容を簡単に言うと、結婚しても各自名義の財産はそれぞれのもので、不可侵というものです。ただし、どちらかに何かあった場合の相続には影響しません。

ノエルの季節は町中に電飾やクリスマスツリーが出現し、華やぎます。(写真:『フランス・ブルターニュで見つけたお金をかけない豊かな暮らし』より)

普通は、夫婦の共同生活中に借金が発生したら、返済は二人の責任になります。でも、この手続きをしておけば、もう一方までその責任を負う必要がありません。要は、夫婦共々破産する事態を避けられるのがメリットです。

個人事業主、フリーランス、起業家などは、負債リスクを考慮し、こうした手続きを取る人が多いようです。夫のオリヴィエ曰く、自分は何かしてお金をもうけられたことがない一方で、多分大きな損をすることもないと思うが、両親のように最初から分けておいたほうがリスクがないと。

幸いこれまでそういうことは起こっていませんが、これはこれで一つの予防策として機能しています。そして、夫婦で分けていても、いずれはどちらの財産も子供のものになります。これは感情の問題ではなく、現実に合理的な法律だと思います。