「もう一周忌なんですね……。母が亡くなってからの1年間は、本当にめまぐるしかったです」

女優・樹木希林と、ロックシンガー・内田裕也を親に持つ、文章家の内田也哉子(ややこ)さん。2018年9月に母を、19年3月に父を亡くした。激動の1年間を終えた今、両親の思い出を本日発売の『婦人公論』10月8日号で詳細に語っている。

「私にとって母は、ものすごく強い、絶対的なもの。子どもをかわいがるというより、『私はこうやって歩いていくからついてきなさい』という感じで、時々振り向いて確認してくれる、という親子関係でした」

小さい頃、囲炉裏にかけたヤカンに手を近づけた也哉子さん。いきなり母に手を掴まれ、一瞬、ヤカンに手をつけられたという。

「ギャッと叫ぶと、『熱いでしょう。これで一生、気をつけるわよね』。本当に過激です。私はあんなこと、自分の子どもにはできません。母がいかに強靭な精神の持ち主か、自分が子どもを育てて初めてわかりました」

一方、父はというと、年に1回か2回会う程度。面倒を見てもらったことはなかったが、ひとつだけ大きな縁をくれた。本木雅弘さんとの出会いだ。

『婦人公論』2019年10月8日号

「年に1回、父の日に会うというのがルール。ところが15歳の時の父の日に、すっぽかされてしまったんです。翌日電話がかかってきて、『昨日はごめんな』もなく(笑)、今すぐ来い、と言われて。それが、父がプロデュースした映画『魚からダイオキシン!!』の打ち上げか何かの場でした。一人でポツンとしていたら、出演者の一人だった本木さんが声をかけてくれ、お互いに自己紹介したのです」

19歳の時に、本木さんと結婚し、21歳の時に長男・雅楽(うた)さんを出産。つづいて長女・伽羅(きゃら)さん、次男・玄兎(げんと) と3人の子宝に恵まれる。「両親が極端な人だったので、私は常に、自分は中庸でありたいと思っていた」という也哉子さんは、育児を中心にした生活を続けてきた。今やその子たちも、21歳、20歳、9歳に。

「母は私に、家庭と子どもに気持ちを向けすぎていると言っていました。それは子どもにとっても負担になる。家庭はもう耕したんだから、今度はどうやって自分が人の役に立てるかを考えたほうがいい、と」

両親を亡くしての諸手続きやメディア対応に忙殺されたこの一年を乗り切り、新しい人生のスタートを切ろうとしている也哉子さん。「少しずつ、自分なりの道を模索して、いろいろなことにチャレンジしていきたい」と語った。

そのほか、幼い頃インターナショナルスクールに通わざるを得なかった理由や、本木さんと結婚した際の秘話、内田裕也さんの最後の「子孝行」についても、本誌では語っている。

婦人公論編集部/『婦人公論』2019年10月8日号