クオリティのソニー
ただ一つ付け加えさせていただくと、業務用放送機器ではソニーは断トツシェアトップで、ニュース、ドキュメンタリー、ドラマなどの撮影にソニーの機器が使用されています。
ソニーの製品がなければ、テレビ放送は成立しないと言っても過言ではないほどで、クオリティにこだわったソニーのコンセプトは決して間違いではありませんでした。
映像のプロフェッショナルの世界では、ソニーの優位性が保たれており、ソニーが貫いたポリシーとこだわったクオリティを評価して価値を認めてくれる方々が今でも多くいます。
※本稿は、『人の力を活かすリーダーシップ: ソニー躍進を支えた激動の47年間 錦織圭を育てた充実のリタイア後』(ワン・パブリッシング)の一部を再編集したものです。
井深大、兄盛田昭夫らと黎明期からソニーの成長を牽引した盛田正明氏初の著書。アメリカでのグローバル市場の開拓、ソニー生命保険での金融業界参入、そしてソニーのリタイア後に設立し錦織圭を輩出した盛田正明テニス・ファンドの独自の運営など、人の力を巧みにいかすマネジメントスタイルで数々の実績を残してきた半生を、知られざるエピソードを交えながらたどる。
出典=『人の力を活かすリーダーシップ: ソニー躍進を支えた激動の47年間 錦織圭を育てた充実のリタイア後』(著:盛田正明/ワン・パブリッシング)
盛田正明
1927年5月29日生まれ。愛知県出身。ソニー創業者の一人・盛田昭夫を長兄とする盛田きょうだいの三男として生まれる。1951年東京工業大学を卒業し、東京通信工業(現在のソニー)に入社。常務取締役、副社長などを歴任し、ソニー・アメリカ会長も務める。1992年にソニー生命保険の社長兼会長に就任。1998年にソニーグループ引退後、2000年に日本テニス協会会長に就任。同年に、私財を投じて「盛田正明テニス・ファンド」を設立し、錦織圭をはじめ多くのジュニア選手の育成に尽力した。2016年、国際テニス殿堂と国際テニス連盟によって、毎年世界から一人が選ばれる、Golden Achievement Awardを受賞(2017年度、世界で19人目の栄誉)。牧阿佐美バレヱ団元理事長
神仁司
ITWA国際テニスライター協会のメンバー
1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現在のキヤノンマーケティングジャパン)勤務の後、テニス専門誌の記者を経てフリーランスに。テニスの4大メジャーであるグランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材している。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材も行っている。記事を執筆すると同時に、写真も撮影。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。国際テニス殿堂の審査員。著書に、『錦織圭15‐0フィフティーン・ラブ』(実業之日本社)や『STEP〜森田あゆみ、トップへの階段〜』(出版芸術社)がある。