大石静さんが脚本を手掛け、『源氏物語』の作者・紫式部(演:吉高由里子さん)の生涯を描くNHK大河ドラマ『光る君へ』(総合、日曜午後8時ほか)。第十五話は「おごれる者たち」。強引に藤原定子(高畑充希さん)を中宮に、藤原詮子(吉田羊さん)を内裏の外へ追いやった藤原道隆(井浦新さん)。それから2年が経ち――といった話が展開しました。一方、歴史研究者で東大史料編纂所教授・本郷和人先生が気になるあのシーンをプレイバック、解説するのが本連載。今回は「平安時代の埋葬」について。この連載を読めばドラマがさらに楽しくなること間違いなし!
河原に沢山の遺体が…
前回のお話では、上地雄輔さん演じる藤原道綱がまひろとさわの寝床を間違えたために、二人の関係がぎくしゃくすることに。
さわが「死んでしまいたい」と河原に走ると、そこにはたくさんの遺体が…というショッキングなシーンが描かれました。
疫病が流行り始めていたとはいえ、河原に遺体をそのまま放置、というのは今の常識から考えると考えにくいことかもしれません。
そこで今回は、平安時代に人間が亡くなったとき、遺体をどう処理し、埋葬していたか、について考えてみたいと思います。