『養生学』イラスト:小林マキ
イラスト:小林マキ

加齢により心身が衰えた状態を「フレイル」といいます。いくつになっても元気でいきいきと過ごすには、フレイルを少しでも進行させないことが大切。まずは、食事の改善から始めてみませんか?(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/葛西由恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)

積極的に食べてほしい「肉」と「卵」

たんぱく質を含む食品はいろいろありますが、積極的に食べてほしいのが「肉」。

「年を重ねると、脂肪の多い肉類は控えたほうがいいと思い込んで、魚ばかり食べている人がいますが、それではたんぱく質を十分に摂れません。必須アミノ酸がバランスよく含まれている肉のほうが効率的に筋肉をつくれるのです。魚1:肉1の割合で食べるようにしてください」

もう一つ、栗原先生がおすすめする食品が「卵」です。

「卵を毎日3個食べることで、たんぱく質不足はかなり解消されます。卵はたんぱく質以外にもさまざまな栄養が含まれますが、食べすぎるとコレステロール値が高くなる、と気にする人が少なくありません。しかし、卵がコレステロール値を上げるという説は、まったくの誤り。しかも、コレステロール値は少し高めのほうがフレイルになりにくいという報告もあります」