101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが綴った、毎日の小さな喜びを大切に、前向きに悔いの残らない時間を過ごす生き方。エッセイ集『101歳。ひとり暮らしの心得』(中央公論新社)から幸せな暮らし方の秘訣を紹介します。

<生きていることが楽しくなる秘訣>

「能天気」はなによりの健康法

「どうしたら101歳までお元気でいられるのですか?」とよく聞かれますが、私にはとくにこれといった健康法はありません。

ウォーキングもしなければ、食事制限もしません。本当に恥ずかしいくらい、何もしていません。

玄米が苦手なので、主食はもっぱら白米。いわゆる健康食にも、それほどこだわっていません。お肉が食べたければ食べるし、揚げ物を食べる日もあります。おやつも毎日欠かしません。

自分がおいしいと思うものを食べて、すべて自然に任せる。その生活スタイルで、今日まで来ました。

 

(写真:stock.adobe.com)

 

ただひとつ言えるとしたら、わずらわしいストレスを遠ざけてきたことが、一番の健康法だったと思います。

苦手な人からはうまく遠ざかり、たいていのことは笑ってすませ、人と自分を比べない。細かいことを気にせず、前向きに明るく生きてきたことが、健康につながったような気がします。

くよくよせず、好きなものを食べて、グーグー寝る。能天気が健康の秘訣でしょうか。

 

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