(写真提供:Photo AC)
健康のため、歩くことを習慣にしている方は多いのではないでしょうか。医学博士で東京都健康長寿医療センター研究所「中之条研究」部門長の青柳幸利さん(「柳」は正しくは「木」偏に「夘」)は、20年以上にわたる研究結果から「ほとんどの病気は歩くだけで予防することができる」と断言します。今回は青柳さんの著書『すべての病気が防げる長生き歩き』から一部を抜粋しお届けします。

歩行能力の低下が進んだ人は長生きできない

みなさんは健康のために歩いていますか?

歩くことが健康によいというのは、みなさん理解していることでしょう。スマホの歩数計アプリを用いて、毎日どのくらい歩いているかをチェックしている人も多いのではないでしょうか。

では、どうして歩くことが健康によいのでしょうか?

それは、歩行能力が体力や健康を反映しているからです。

日常生活であまり歩かない生活を続けていると、だんだん体力が落ちてきます。そんな生活が健康によくないのは異論がないことでしょう。

実際、歩行能力の低下が進んだ人は、病気になりやすく、長生きできません。これは筆者らの研究はもちろんのこと、さまざまな医学的な研究でわかっている事実です。

では、どのくらい歩いたら健康によいのでしょうか。