老若男女に愛される人の秘密
「ヒデちゃんって、マスコットキャラクターみたい」
同じ事務所の年齢が二回り以上離れた若い女性タレントさんから、こんなふうに言われたことがあります。マスコットキャラクターはさておき、「ヒデちゃん」って……(笑)。
でも、考えてみると、僕は老若男女、誰からも「ヒデちゃん」と呼ばれている気がします。
ロケで街を歩いていると、おばあちゃんからもおじいちゃんからも「ヒデちゃん」と呼ばれます。
同年代の人からも「ヒデちゃん」。子どもをベビーカーに乗せた若いお母さんからも「ヒデちゃん」。ときには、小さな子どもからも「ヒデちゃん」と呼ばれることがあります。
僕としては、まったく問題なくて、老若男女からなんともありがたいことだと思っています。
番組でご一緒する若いメンバーからは、どうやらお父さんのように思われているようです。
どういうわけだか、いろんな相談がやってくる。仕事のことだったり、人間関係のことだったり、ときには恋愛のことなんかも。
僕から聞いているわけではありません。
それこそ、今の時代、むやみやたらにプライベートの話を聞くことはなかなかに難しいのですが、相手から話してくれるのです。
こうなったら、《お父さん》としては、ちゃんと聞いてあげなければなりません。一生懸命に耳を傾け、僕にできることがあるなら、とことんやります。
そういえば、若い頃、番組が大ヒットした『DAISUKI!』では、ご一緒した松本明子さんや飯島直子さんから、まったく男として見られていなかったみたいです。それこそ家族のような付き合いをしてきました。
これも人気となった音楽番組『THE夜もヒッパレ』で一緒になった安室奈美恵さんは、まだ10代のブレイク前でしたが、やっぱり「ヒデちゃん」と慕ってくれました。
その後、とんでもないスターになっていくのですが、呼び方はずっと変わらず「ヒデちゃん」でした。
僕は男女とか年齢とか、あまり意識しないようにしてきました。それも良かったのかもしれません。