手足のしびれ、冷えや痛み、気分の落ち込み……更年期に入った女性は、心身の不調を感じることが多くなります。総合内科専門医の梶尚志先生は、「更年期の症状は、単に年齢によるホルモンの変化だけでなく、個々の体質や生活習慣によって大きく異なります」と語ります。そこで今回は、梶先生の著書『更年期の不調の原因は栄養不足が9割』から抜粋し、ホルモン治療に依存しない更年期対策をご紹介します。
タンパク質──更年期の体を支える土台をつくる
更年期の不調をやわらげるうえで、最初に整えたいのが体の土台。
その土台をつくる栄養素が、タンパク質です。
タンパク質というと筋肉の材料というイメージがあるかもしれませんが、それだけではありません。
ホルモンや酵素、免疫細胞、神経の伝達物質など、体のあらゆるしくみに関わる欠かせない材料です。脳、皮膚、髪、コラーゲンなど、体を構成するさまざまな組織も、タンパク質を材料にしています。