「以前は〈強い母親〉でありたいと思っていたので、大島の介護のときですら息子たちに愚痴一つこぼしませんでした。でも〈自分は弱い存在なんだ〉と認めたことで…」(撮影:宮崎貢司)
夫の介護、コロナ禍、自身の病に直面した女優の小山明子さんは、4年前にお金の悩みが高じてうつ状態になったといいます。小山さんが、家計を立て直すために実際に行ったこととは――。90歳を迎えた今の暮らしを聞きました。(構成:篠藤ゆり 撮影:宮崎貢司)

前編よりつづく

「弱さ」を認めると家族関係が変わる

それにしても週に一度、息子の家に行って孫と一緒に夕食をいただく生活になるなんて、想像もしていませんでした。

私はこれまで、子どもたちとは適度な距離を置く方針で来たため、お嫁さんたちともあまり交流がなかったんです。経済危機をきっかけに新しい家族団らんの形ができたのは、本当にありがたいですね。

以前は「強い母親」でありたいと思っていたので、大島の介護のときですら息子たちに愚痴一つこぼしませんでした。

でも「自分は弱い存在なんだ」と認めたことで、子どもやお嫁さんたちとの関係も変わったのだと思います。