イラスト:太田裕子
『2026年 一般向けモバイル動向調査』(NTTドコモ モバイル社会研究所/2026年2月)によると、オンライン動画サービスを利用している人は83%。その中でも有料動画サービスを利用している人は43%にのぼり、シニア層でも31%が利用しているといいます。
まさか親族が遺した住まいやモノに、自分の人生がこんなに振り回されるとは……川辺陽子さん(仮名・神奈川県・会社員・53歳)は、親代わりとも思っていた叔父を亡くし、叔母に頼まれ叔父のパソコンを開いたところ――。
まさか親族が遺した住まいやモノに、自分の人生がこんなに振り回されるとは……川辺陽子さん(仮名・神奈川県・会社員・53歳)は、親代わりとも思っていた叔父を亡くし、叔母に頼まれ叔父のパソコンを開いたところ――。
いてもたってもいられず車を飛ばして
わが家の正月は大阪にある実家に集まり、家族全員でお屠蘇をいただくことが恒例となっている。今年も皆が集い、父親が新年の挨拶を述べたのだが、その内容はいつもと違った。大晦日に叔父が亡くなったというのだ。
かつて親の反対を押し切って大学進学のために上京した私にとって、叔父と叔母は東京の《両親》だった。卒業後から40歳になるまで、そのまま東京で働いたので、実の両親よりも濃く長い時間を二人と過ごしたのだ。
その叔父が私の知らない間に亡くなった? にわかには信じられない。父によると、正月だからと叔母から口止めされたというのだ。
そうは言っても、叔父と叔母には子どもはおらず、二人とも九州出身なので東京には近しい親族もいない。気丈にふるまう叔母が、たった一人で、リビングのテーブルで泣いている姿が頭をよぎり、私はいてもたってもいられず、東京へ車で戻ることにした。
叔母は頑固なところがあるから、「心配だからすぐ行く」と言えば、断固拒否するに違いない。幸い1月末に東京へ再び引っ越す予定があるので、叔母にはLINEで準備のためと伝え、1月2日の早朝に軽自動車で出発。帰省ラッシュの渋滞につかまりながら、9時間ほぼノンストップで新東名高速道路をひた走った。
夕方に到着し玄関の扉を開けた瞬間、迎え入れてくれた叔母と抱き合う。
「待たせてごめん。一人にさせてごめん」
叔母も本当の訪問理由に気づいていたのだろう。そのまま二人で大泣きしてしまった。