(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
文化庁の令和5年度「国語に関する世論調査」によると、読みたい本を選ぶときに「書店で実際に手に取って選ぶ」と回答した割合は減少傾向にあるそうです。書籍(紙)の売上減少や書店の閉店が相次ぐなか、『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』『塞王の楯』『イクサガミ』などで知られる直木賞作家・今村翔吾さんは、きのしたブックセンター、佐賀之書店、シェア型書店「ほんまる」という3軒の書店を経営しています。そこで今回は、今村さんが出版業界事情を余すところなく語った『書店を守れ!』から一部を抜粋してお届けします。

シェア型書店への参入

今村翔吾事務所は2024年春、書店、古書店(古本屋)、出版社が集まる「本の街」神保町に、「ほんまる」を開業しました。

きのしたブックセンター、佐賀之書店に続く、3店目になります。ただし、他の2店とは異なり、「シェア型書店」という業態を採っています。

シェア型書店の基本的な仕組みをご説明すると、個人・団体が書店から「棚」を借り、そこに自分が売りたい本を並べます。棚を借りる個人・団体=「店子」は書店に定期的に棚代を支払います。

ですから、「シェア型書店」の経営者は、書店主というより、マンションやアパートのオーナーに近いかもしれません。