「朝は6時頃に起きて、朝食の用意。といっても、この1年ほど、ほぼ同じメニューです」(撮影:木村直軌)
短編小説の名手として知られる作家の阿刀田高さん。妻を看取り、現在は都内でひとり暮らしをしています。閑静な住宅街にある自宅に伺い、日常を覗いてみると――(構成:篠藤ゆり 撮影:木村直軌)

焦らずゆっくり自分のことは自分で

今年1月、91歳になりました。ひとり暮らし歴は4年目ですが、まぁ、なんとかやっています。

朝は6時頃に起きて、朝食の用意。といっても、この1年ほど、ほぼ同じメニューです。ゆでたブロッコリー、ゆで卵、トマトにチーズ、肉っ気も必要かと思いソーセージ1本。主食はパンで、牛乳を添えます。

以前は時々、磯辺焼きを作っていましたが、喉に詰まると大変だからやめたほうがいいと息子から言われたのでやめました。自分としては、「オレが餅を喉に詰まらせるはずないじゃないか」と思っているんですけどね。(笑)

ゆで卵は、2日分いっぺんにゆでます。テレビで得た知識ですが、生卵に針で小さな穴を開けてからゆでると、殻を剥きやすいらしい。そこでまち針を使っていたのですが、その話を編集者にしたところ、100均で売っている卵の殻の穴開けをお土産に持ってきてくれました。

最近は買い物に出かけるのも大変なので、ブロッコリーは隣に住んでいる息子に買ってきてもらうようにしていたんですけど、家事経験が少ない男というのは気がきかない(笑)。

これは僕の想像ですが、茎の切り口をちゃんとチェックせず、一番手前にあるのを適当に選んでいるんじゃないかな。この頃、小分けして冷凍したブロッコリーが売られていることを発見したので、今はそれを使っています。