健康でいたほうが身軽でいられる
ひとり暮らしを始めたのは2023年。レビー小体型認知症を患った妻が、施設に入所してからです。それより5年ほど前から症状が表れていましたが、正直、深刻に受け止めていませんでした。
ところが21年の正月、一緒に修善寺に旅行した際、異様な興奮状態になり、以来、突如、手がつけられなくなることを繰り返すようになりました。
それから2年ほどは僕が家で世話をしていましたが、介護関係の方から「この家は危機的状況です。このままだと、半年後にはあなた自身がダメになりますよ」と言われて、断腸の思いで近所の施設に入れたんです。施設には、なるべく頻繁に訪ねるようにしていました。彼女は僕と会うのを、何より楽しみにしていましたから。
実は、妻は10年ほど前から家の中で転倒・骨折をして歩行が困難になるなど、いろいろ衰えがありました。だから僕は、「絶対に先に死ねないな」と気を張って暮らしていたんです。彼女が残ったらかわいそうだし、子どもたちも大変な思いをしますから。
でも昨年5月に見送ったので、僕はもういつ死んでもかまわない。そう思うと、楽なもんですよ。勝手気まま、自由に好きに生きて、いつ死んでもいいわけですから。