夫婦漫才で長年活躍してきた宮川大助さん(左)と宮川花子さん(右)。奈良県の山間にある、見晴らしの良い自宅の庭で(撮影:福森クニヒロ)
夫婦漫才で長年活躍してきた宮川花子さんは2019年、血液のがん「多発性骨髄腫」と診断され、現在も闘病中。夫・大助さんが食事づくりからオムツ換えまでサポートする生活を続けている。一時は、大助さんに「申し訳ない」と感じるばかりだったという花子さん。けれど近年その気持ちにも変化があったそう。ご自宅で話を聞いた。(構成:野田敦子 撮影:福森クニヒロ)

深夜2時のオムツ交換

大助 この人が最初に腰の激痛を訴え、病院で「余命半年」と宣告されてから今年で8年。わが嫁はんながら、ほんまによう頑張ってると思います。

花子 半年どころか、「余命1週間」と言われたことも、抗がん剤の副作用で心肺停止寸前に陥ったこともありました。23年からは、右足が原因不明のまま動かなくなり、ほぼ寝たきりになってしまって。私、いつも大きな顔してますけど……あ、この「大きな顔」は大助くんの大きな顔とは別の意味ですよ。

大助 そんなもん、わかってはるわ!(笑)

花子 あ、そう? こんな調子ですけど(笑)、大助くんには、心の底から感謝してます。だって並大抵やないですもん。

深夜の2時、3時にお腹が痛くなって「ねえ、ねえ」って起こしても、嫌な顔ひとつせずオムツを換えてくれるんですから。あ、なんか、涙出てきた。大助くん、ほんまにありがとうな。

大助 ど、どないしたん? 急に改まって(笑)。いやあ、僕もこれまでに2回、脊柱管狭窄症で大きな手術してるでしょ。腰が悪くなかったら、下の世話なんか、どうってことないんですけどね。実際は、ちょっと立ち上がるだけでも「よっこらしょ」と頑張らなあかんから情けない。

夜中、つまずいてオムツを床にぶちまけたらどうしよう、えらいこっちゃなんて思いながらボチボチやってますわ。(笑)