「久保みねヒャダこじらせ公論」
(イラスト◎久保ミツロウ)

フジテレビ「久保みねヒャダこじらせナイト」の久保ミツロウ・能町みね子・ヒャダインによるおしゃべり連載「久保みねヒャダこじらせ公論」。番組ライブ終了後に楽屋で交わされる、打ち合わせなしの雑談を収録しております。
今回は2026年6月7日に開催されたこじらせライブの後のおしゃべり……の前半です。ライブや舞台に招待された関係者は、終演後に楽屋挨拶に行くという慣習があるのですが、今回はその楽屋挨拶をめぐるお話。確かにいろんなプレッシャーがあるんですよ。(司会・構成◎前田隆弘

楽屋挨拶がうまくやれない

──ソワレ、盛りだくさんでしたね。嫁姑プレイやって、ジェスチャーゲームやって、ベスト3やって、アンコールプレイもやって(*)。

*ゲストの千葉雄大を交えて、「嫁と姑のいがみ合いプレイ」「何のジェスチャーかを当てるゲーム」「好きな関西みやげベスト3」「ライブでアンコールに応えて登場するアーティストプレイ」などを行なった。2026年8月8日(木)までTVer「久保みねヒャダこじらせナイト」で見逃し配信中。

能町 よく2時間で収まったな。 

久保 盛りだくさんといえば、こないだ明治座で「はやく起きた朝は…」の公演(*)を見たんですけど、まあ盛りだくさんでしたね。よくこれだけ詰め込んだなと。番組は32年続いてるから、初期の傑作選を幕間で流して、自分たちのコントもやって。もちろんフリートークもあるんですけど、そこで話したことが後半へのフリになってるような仕込みもあって、「ちゃんとしてる!」と感動しちゃった。フリートークの後、ソロコーナーもあってちゃんと一人一人の見せ場を作ってたり。客いじりもめっちゃ神がかってたんですよ。お客さんのトークも良かったし。 

*松居直美、磯野貴理子、森尾由美による「『はやく起きた朝は…』オンステージ2026 明治座特別公演」。

──お客さんのトーク? 

久保 来てるお客さんに愚痴や不平不満を投稿してもらうんです。ステージでそのお悩みを読んで、「●●さーん」って客席に呼びかけたら、その人にマイクが行って、投稿した本人に詳しく聞くんですよ。旦那の不満とかを話してたんですけど、実はその隣に旦那が座ってて……。

一同 (笑)

久保 それでその旦那からも話を聞いたりして。事情を聞きながらどんどん深掘りしていって……全部が良かったですね。勉強になりました。問題はね、私一人で行ってしまったから、楽屋挨拶の負担があまりにもでかかったことで。しかも手土産を持っていってなくて……。

──行きづらかったと。

久保 そうなんですよ。この手土産問題を避けられるなら、「(招待ではなく)普通のチケット買わせてほしい」とか思っちゃうんですけど。

──で、楽屋には?

久保 行かなかったです。実は今回、関係者受付に行ったら金額を言われたから、お金を払ったんですよ。「払うということは手土産なしで帰ってもいいのかな」と思って、少し気が楽になったんだけど、公演が終わった後にスタッフの方が「手違いでした、申し訳ございません!」と言って返金してくれて。そのときに「ぜひ楽屋にご挨拶に!」と言われたんだけど……行かなかったの。

能町 「ぜひ」とまで言われたのに。

久保 やっぱり「手土産を持っていない」という申し訳なさと、一人の心細さにもう耐えきれないというのもあって、飛び出しちゃって……。

能町 飛び出しちゃったの!? スタッフを振り切って?

久保 ちゃんと言いましたよ。「申し訳ございません。ちょっと早く帰らせていただきたくて」って。あと、「最近犬を亡くしたんで、(公演で)泣いてしまいました」と感想も言ったら、「泣いたんですか!?」とそのスタッフさんに言われて。明るい内容なんだけど、どこかじんわりとくるものもあって、そういうのを見ると私、泣いちゃう癖があるんですよ。 

能町 傷口に塩を塗るようなこと言いますけど……なんで手土産持っていかなかったんですか? 

久保 いや、「何を買っていけばいいんだろう?」と悩んでるうちに、どんどん出発時間が遅れちゃって、結局買えなかったんですよ。

能町 あー、あるある。

久保 私、手土産を買うセンスないから、もうこういう舞台に行くのやめようかなと思ってて。

能町 そんなことで(笑)。 

ヒャダ 何言ってんですか! いろんな人からたくさん手土産をもらう状況で、「誰から何をもらったか」なんて覚えてないですから。何だったら新聞紙を入れてても大丈夫ですよ!

一同 (笑)

能町 確かに、家で開けてみて新聞紙が入ってたら、「あ、これもう開けちゃったやつだな」とか思って、何とも思わない可能性はある。 

久保 でもこの手土産問題って、本当に悩みの種なんですよ。行ったのが初日の最初の公演だったから、本当は楽屋挨拶に行って「あれが面白かった」みたいなフィードバックをしたほうが良かったんじゃないか……とか考えちゃって。

能町 まあ楽屋挨拶が得意な人って、そんなにいないと思いますけどね。 

ヒャダ 行かないでいいなら、そのほうがいいですよね。 

久保 そこで直接お会いして、なんなら手土産も持って、感想も伝えて……という風になっても、自分が長く話しすぎたせいで(挨拶待ちで)後ろが詰まってる状況になると、「ああああああああ!」ってなっちゃう。

ヒャダ わかります。

久保 阿佐ヶ谷姉妹さんの舞台に行ったときがそうでしたね。他にも挨拶されてる方がたくさんいて。手土産は持っていったけど、「賞味期限短いの持ってきちゃった……」とか考えちゃってもう……。 

能町 いいんです。腐るなら腐らせときゃいいんですよ。 

ヒャダ 「あげる」という行為だけでいいんです。中身は新聞紙でもいいんです。 

能町 それで言うと、地方公演って狙い目だなと思っちゃいました。楽屋挨拶する人が(東京に比べて)全然いないから。

ヒャダ おっしゃる通り。

能町 阿佐ヶ谷姉妹さんの舞台も、大阪公演を見たときは、楽屋挨拶する人はほとんどいなかったと思います。そのときは阿佐ヶ谷姉妹さんと長々しゃべりましたね。久保さんと行ったとき。 

久保  あのときは長々と話してたんだけど、「もしかして本当は帰ってもらいたかったのかな」と一瞬思ったことがあって。

──何があったんです?

久保 私が泣きながら感想を話してるから、ティッシュを使ってたんですけど、江里子さんが「ティッシュ捨てなきゃ」ってゴミ箱ごと持ってきて、これはもしかして京都で言うところの……。

一同 (笑)

ヒャダ そんなことはないです。考えすぎです。 

久保 本当に? 「ぶぶ漬けどうどす」じゃなかった? 

能町 江里子さんはそういう人ではないです。 

ヒャダ そうですよ。舞台で何見てたんですか。 

能町 過剰に腰が低いだけです。久保さんのティッシュを捨てるのに巨大なゴミ箱を遠くから持ってきたの、面白かったですけどね。 

2026年6月7日のこじらせライブより