お礼の文面を考えているうちにタイミング逃す問題
ヒャダ 僕、TBSラジオの「ふらっと」に隔週で出てるんですけど、こないだ(ぼる塾の)田辺さんがゲストに来てくれたんですよ。美味しいスイーツを紹介してくれて。そのとき田辺さんが「これ、香港で買ったすごくいい匂いのするウェットティッシュなんですけど、あげます」って、みんなに配ってたんですよ。僕ももらったので、良かったらお二人もどうぞ(と言って渡す)。
久保 ちょうど昨日、香港スイーツ屋さんに行ったんですけど、そこを教えてくれたのって田辺さんなんですよね。いま田辺さん、香港にハマっているらしくて、お友達と何度も香港に行って、向こうに知り合いもできたみたいで。
ヒャダ そういうことだったんですね。どうせ最近会ってないんでしょ?
久保 そう、会えてなくて。そもそも連絡できてなくて。それで昨日、田辺さんのことを思い出したの。紹介してもらった香港スイーツ屋さんにやっと来れたって。
ヒャダ それ報告しました?
久保 (かぼそい声で)……してない。
ヒャダ 恩知らず!
久保 もしかして、こういうところ……?
能町 そういうところだよ、あんた。そういうところだよ!
久保 ううう田辺さん、ウェットティッシュいい香りです……。
──それはどういうことなんですか? お礼を言いたい気持ちはあるのに、文面を考えてるうちに何書いていいかわからなくなって、「もういいや」みたいになっちゃうってこと?
久保 確かに、お礼の文面考えるのが超超超超苦手なんですよ。どんどん体力が削られていく感じがして。いや、でも良くないですよね。
──定型文じゃなく、「自分らしいオリジナルの文章」を書こうと思ってるとか?
久保 それもあります。でもお礼の文章って、突き詰めると定型文みたいになっちゃうんですよ。だからそれを少しくだけさせるとか、びっくりマークを増やしてテンション高くするとか、そういうこともするんですけど……。
ヒャダ どうせみんなAIでやってるんですから。
久保 そうなんですよ。心がこもってるほうが伝わるのは伝わると思うんですけど、でもこういうのって、内容よりもスピード感が大事だったりするじゃないですか。そのスピード感に乗り遅れたな、って思いました。田辺さん、ごめんなさい……。
──で、乗り遅れたらもう出さない。
久保 もうズルズル行っちゃいますね。
ヒャダ いまここで写真を撮って、「ヒャダインさんから香港のお土産もらいました。昨日、紹介してもらった香港のスイーツ食べました」って送りましょう!
能町 そうしましょう!
久保 ちょっと待って、この流れは……(笑)。
能町 もう定番です(*)。
*腰の重い久保を、能町とヒャダインが半ば強引に後押しする展開。実績多数。
──お礼はしたほうがいいし、ここは乗っかっていいんじゃないですか。
ヒャダ メッセージを送るきっかけができたわけじゃないですか。僕、久保さんに渡すために、今日ウェットティッシュを持ってきたんですよ。
久保 田辺さんにライブに誘ってもらったのに、久保みねヒャダと重なって行けなかったこともあって……。
ヒャダ それは仕方ないですよ。能町さん、文章を考えてください。
能町 じゃあ久保みねヒャダのLINEに文章送りましょうか(文章を打ち始める)。
──AIを使って楽をするのは、自分の中で許せない?
久保 うーん、でもいい加減、そっちに移行しちゃったほうがいいかなって。
ヒャダ メッセージ送って、「会いましょう」ということじゃないですもんね。「ありがとう」って伝えるだけですから。
能町 (文章を打ちながら)あとなんだっけ、「田辺さんから教えてもらった香港スイーツ」?
久保 「池袋の香港スイーツのお店に」
能町 もう自分で考えたほうがいいんじゃないですか。
久保 「昨日ちょうど行って……」
能町 「行ってきたよ」
久保 タメ口はダメ。「行ってきましたよ」で。
ヒャダ 「行ってきましたよ」って、お母さんの言い方じゃないですか。
一同 (笑)
能町 「(お母さん風に)とても美味しかったですよ」
久保 文章は後で私が補足します。
能町 「今日ヒャダインさんから、田辺さんがくれたというウェットティッシュをもらいましたよ。とてもいい香りでしたよ」
久保 「よ」が強調されてる(笑)。CHATみね子、もうちょっといい感じに書いてよ。
能町 (無視して)お母さんが使うような絵文字は、ニコニコマークかな?
ヒャダ (画面をのぞきこんで)いいですね。とてもいいです!
能町 完全にお母さん文体です。
ヒャダ 「、」がないのを除けば、お母さんです。本当のお母さんは「、」がめちゃくちゃ入ります。
能町 そうですね。もっと絵文字も入りますよね。
久保 (LINEを見て)最後にやり取りしたのが去年の5月10日。1年くらい前だ。このときに香港スイーツを教えてもらったんですよ。
ヒャダ ちょうどいいじゃないですか。渡りに船。最近思うんですけど、フットワーク軽くいったほうがいいですよ。厚顔無恥が一番。
久保 「(文章を補足しながら)美味しかったのは香港牛乳餅と……」
──磯野貴理子さんだったら、一切の迷いなく即送りますよね。
能町 「え、なんでなんで? なんで送らないの、みっちゃん? 送ればいいじゃん」
ヒャダ 「私送っちゃう。そういうとき、私ね、送るのよ」
能町 判断が早いんですよね。迷いがなさすぎる。
──家を買うのもすぐ決断したっておっしゃってましたよね。
久保 送りました。チェックお願いします。
能町 でも、もう送っちゃったんですよね。
ヒャダ 「確かに送った」という送信証明としてのチェック。
能町 えっ……ちょっと待って。久保さん、お母さん口調のまま送ったんですね!
久保 もしかして変えなきゃいけなかった!?
能町 いや、いいと思いますけど、たぶん久保さんは口調を変えて送るんだろうなと思ってたので。
久保 な、なんだよー。真に受けちゃった。
能町 真に受けて悪いことではないです。
──「なんでお母さん口調?」ってツッコミが来るくらいで、ちょうどいいんじゃないですか。
久保 あと、「いま中国人のアイドルを好きになって、中国語をめっちゃ勉強してるという親近感もあります」という話も入れました。橋渡しをしてくれてありがとう、ヒャッくん。
ヒャダ 田辺さんに会ったのは久しぶりでしたけど、やっぱりいい人ですよね。すごい爽やかなんですよ。
久保 めっちゃいい人。YouTubeでやってることのペースも内容もずっと変わらない。一人でされてるんですけど、過剰な演出や釣りサムネは絶対せず、マイペースなままで、でも「大事な情報をみんなに伝えたい」という気持ちは伝わってくるという。あと、ちょっともたもたしたり、言葉が途切れたりとしたときに、沈黙を怖がらないんですよ。編集を酒寄さんがやっているので、そのへんツーカーなのかもしれないですけど。
ヒャダ 田辺さんのYouTubeのタイトルもだいたい「〜よ!」だから、久保さんのお母さん口調も大丈夫ですよ。
久保 確かにそうだ!
(次回に続きます)
【書籍情報】
久保ミツロウ・能町みね子・ヒャダイン
2月9日発売!「かわいい中年」(中央公論新社)


定価:2,090円(10%税込)
ふいに出来る友達、家族の見知らぬ顔……ほろ苦い人生こそ愛おしい、中年期の心をほぐす処方箋。
「雑談がこんなに面白いの、反則だと思います!」岸本佐知子さん悶絶。
フジテレビ系トークバラエティ番組『久保みねヒャダこじらせナイト』の3人による密室トークを書籍化。
【ライブ情報】
『久保みねヒャダこじらせライブ』
開催日:2026年8月30日(日)
会場:フジテレビ湾岸スタジオ
昼公演:13:00開演【ゲスト】永野
夜公演:17:00開演【ゲスト】ハライチ
*チケットは昼夜公演とも、Live Pocketにて8月9日まで先行抽選受付中。詳細は公式HPを参照。
【番組情報】
ほぼ隔週で放送中
『久保みねヒャダこじらせナイト』
次回放送:8月8日(土)フジテレビ 深3:15~4:15
*Tverで前回放送分、FODプレミアムでこれまでのライブ(FOD限定トークあり)と番組アーカイブを配信中。









