(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
国士舘大学大学院客員教授・八幡和郎先生は、「近代日本において、全国のどこで生まれても地元の各都道府県に名門高校があり、良質な高校教育を受けることができることは国力の源泉となってきた」と語っています。当連載では、そんな八幡先生の著書『日本の名門高校 - あの伝統校から注目の新勢力まで -』から一部を抜粋し、全国の名門高校をご紹介していきます。今回取り上げるのは「智辯学園和歌山高校」です。

智辯学園和歌山高校 私立/共学/小中高一貫/和歌山県和歌山市冬野

進学でも高校野球でも実績を上げる仏教系新興勢力

智辯学園高校(奈良県五條市)と智辯学園和歌山高校は甲子園の常連である。経営しているのは、辯天宗という高野山真言宗の流れを汲む仏教系新宗教の法人である。

宗祖の大森智辯は奈良県吉野町の出身だが、夫が和歌山市生まれで奈良県五條市の十輪寺の修行僧だったことが、奈良と和歌山での学校設立につながる。

昭和40年(1965)に智辯学園高校を開校し、その3年後に初の甲子園出場を果たした。そして昭和53年(1978)、和歌山県からの要請を受けて和歌山校を開設した。五條市の智辯学園では、和歌山県下からの通学生が3割にも上っていたことが動機だった。

智辯和歌山は、高校1期生にあたる昭和56年(1981)から京大合格者を出し、野球部も昭和60年(1985)に選抜に初出場。平成5年(1993)には東大合格者数が20名を突破、その翌年には選抜で優勝を遂げ、その後、夏の甲子園で3回の優勝を果たした。2026年には猛暑のなか圧倒的な攻撃力で打ち勝った。この2回の優勝時の監督は、OBで阪神タイガースなどで活躍した中谷仁。

また、平成14年(2002)には小学校を開校している。